現在販売されている市販のルータにはDHCPサーバという家庭内LANのIPを自動で払い出してくれる機能がだいたい標準で装備されています。
ただ、製品によってはDHCPで払い出しているマシンに固定IPを割り振れないというものもあります。
そこで、Linux(CentOS7)にDHCPサーバをインストール設定し、固定IPで割り振りたいものは別途設定するという方法を取りたいと思います。
この方法では、ルータのDHCPサーバを停止する必要があり、切替時にネットワークに接続できなくなったり設定によってはLinuxマシン側での操作が必要になる場合があるので注意してください。
注意
このIPはサンプルですので、ネットワーク環境によって置き換えてください。
例: 192.168.xxx.1 → 192.168.1.1 等
このMACアドレスはダミーですので実際のMACアドレスを調べて指定してください。
DHCPサーバのインストールと設定
まずは yum でインストールから。
yum -y install dhcp
vi /etc/dhcp/dhcpd.conf でDHCPサーバの設定をします。
option domain-name "reyfox.local";
option domain-name-servers 192.168.xxx.2;
default-lease-time 600;
max-lease-time 7200;
authoritative;
subnet 192.168.xxx.0 netmask 255.255.255.0 {
range dynamic-bootp 192.168.xxx.50 192.168.xxx.254;
option broadcast-address 192.168.xxx.255;
option routers 192.168.xxx.1;
}
host nuc {
hardware ethernet 00:00:00:00:00:01;
fixed-address 192.168.xxx.2;
}
host esxi {
hardware ethernet 00:00:00:00:00:02;
fixed-address 192.168.xxx.3;
}
nuc(MACアドレス: 00:00:00:00:00:01)を192.168.xxx.2
esxi(MACアドレス: 00:00:00:00:00:02)を192.168.xxx.3
に固定で割り当てる設定を入れます。
MACアドレスは、Linuxマシンの場合は ip a で表示されます。
WindowsマシンやMacの場合はネットワークの設定から確認できます。
ESXiはWebConsoleからネットワーク→vmnic0→MACアドレス に表示されます。
ESXiのVMは仮想のMACアドレスが割り当てられています。
WebConsoleからネットワーク→VM Network→部分に表示されます。
説明
ドメイン名は reyfox.local とし、
割り振るDHCPのアドレスの範囲は、192.168.xxx.50〜192.168.xxx.254までとします。
192.168.xxx.1〜192.168.xxx.49までは固定IP用の予約としてとっておきます。
MACアドレスが一致したものに関しては、固定IPとして割り振ります。
DNSサーバは、このLinuxサーバ(192.168.xxx.2)とします。
ルータ(ゲートウェイ)は192.168.xxx.1 とします。
DNSサーバはまだありませんが内向き専用のDNSを立てる記事がありますので参考にしてください。
自動起動の設定と起動
systemctl start dhcpd
systemctl enable dhcpd
dhcpdの起動前に、ルータのDHCPサーバが停止しているのを確認してください。
ルータのDHCPサーバが起動したままだと誤動作の原因となります。